水瓶座29度

場面とキーワード:Marc Edmund Jones『The Sabian Symbols in Astrology』(1953)。一部の場面は、原典の古い呼び方を今の言葉に言い換えています。訳と読みはオトマジカラボのオリジナル。

場面

A butterfly emerging from a chrysalis

さなぎから、蝶が出てくる。

長い準備のあとで、まったく新しい自分をあらわす変身の天才

キーワード

「発現(EMANATION):内側で育ったものが、いま君から外へあふれ出す」

「変容」「羽化」「希望」「信じる力」「生まれ変わり」「創造」

目指す方向性

  • 目立たない準備の時間を、大事に積み重ねること。
  • 内側で育ったアイデアを、思いきって外に出すこと。
  • 変わっていく自分を、こわがらずに受け入れること。
  • これからの人生に、希望を持ち続けること。
  • つくり続けることで、自分を何度でも新しくすること。

シンボルを読む

内側からあふれ出す力

29度のキーワードは「発現」。
この度数の人は、内側でじっくり育てたものを、ある時いっきに外へあふれ出させる人です。
準備が長いぶん、出てきたときのインパクトが大きいんです。

水瓶座は、風のサインの固定宮。
風は考えや発想、固定宮はそれを内側でじっくり育て続ける力のことです。
守護星の天王星は、ある日とつぜんの変化や目覚めをあらわします。
長い時間をかけて育てたものが、一瞬で形を変える。それがこの度数の姿です。

28度で目の前の仕事にすぐ手をつけた人が、29度では、自分自身の変化に向き合います。
水瓶座の終わりが近づいて、次の魚座のやわらかな感受性も、少しずつまざりはじめます。

こんな物語があります。

植物園の、ガラス張りの温室。
案内係の青年は、何年も休み時間にノートへ蝶の絵を描きためていました。
誰かに見せたことは、一度もありません。
ある朝、見学の子どもたちの前で、ひとつのさなぎが割れはじめました。
青年は思わずノートを開いて、説明を始めます。
羽がゆっくり広がっていくあいだ、子どもたちも先生も、彼の絵と話に夢中になっていました。
その夏、温室の入り口には、彼の描いた蝶の案内板がならびました。

誰にも見せずに育ててきたものが、ある日、自然と外へ出ていく。
この度数の人は、そのタイミングを逃さずに、自分を外へひらいていけるんです。

変わっていく自分を信じる力

この度数の人は、変化をこわがりません。
昨日までの自分と今日の自分がちがっても、それを成長として受け入れられます。
昔の自分を知る人に「変わったね」とおどろかれても、君は気にしません。
今の自分のほうが、ずっと好きだからです。

生きていくことは、何度でも生まれ変わること。
君はそれを、どこかで信じているんです。

つくり続ける力

この度数の人は、つくることで自分を新しくしていきます。
絵、文章、仕事の工夫、暮らし方。形は何でもいいんです。

ただ、内側の世界に夢中になると、目の前の出来事への反応がのんびりになりがちです。
大事な連絡の返事だけは、その日のうちに。
外とのつながりが、君の羽をさらに大きく広げてくれます。

ちょっとだけクセ

ある日とつぜん、髪型も服の好みもがらっと変える。
「最近どうしてた?」と聞かれて、話すことが多すぎて困る。
会うたびに新しい君がいるのが、まわりの楽しみです。

さなぎから出てきたばかりの蝶は、少し羽を休めてから、はじめての空へ飛んでいきます。

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