蟹座9度

場面とキーワード:Marc Edmund Jones『The Sabian Symbols in Astrology』(1953)。一部の場面は、原典の古い呼び方を今の言葉に言い換えています。訳と読みはオトマジカラボのオリジナル。

場面

A tiny nude miss reaching in the water for a fish

小さな女の子が、はだかんぼうのまま、水の中の魚に手をのばしている。

心ひかれるほうへまっすぐ手をのばす、好奇心あふれる探究家

キーワード

「興味(INCLINATION):心ひかれるほうへ、君はまっすぐ手をのばせる」

「好奇心」「無邪気さ」「素直さ」「チャレンジ」「みずみずしさ」「夢中」

目指す方向性

  • 気になったことは、年齢や立場を気にせず習いはじめること。
  • 「おもしろそう」を、仕事や暮らしの選び方の軸にすること。
  • 知らない分野の人の話を、先入観なしで聞きに行くこと。
  • うまくいかなくても、何度でも手をのばし直すこと。
  • 夢中になれるものを、いつも一つは持っておくこと。

シンボルを読む

心ひかれるほうへ手をのばす好奇心

9度のキーワードは「興味」。
この度数の人は、心ひかれるものに、まっすぐ手をのばせる好奇心を持っています。
「おもしろそう」と感じたら、もう体が動いているんです。

蟹座は、水のサインの活動宮。
水は感じる心、活動宮はその心のままに動きだす力のことです。
8度で一段上へふみこんだ人が、9度では、いちばん素直な気持ちに戻っていく。
よろいを脱いで、好きなものに飛びこむ度数なんです。

ひとつ、物語を浮かべてみます。

小さな街角の料理教室。
その日の生徒の中に、ひとり、白髪まじりの男性がいました。
長く勤めた仕事を終えて、はじめてパン作りを習いに来たのです。
生地が手にくっついて、まわりの若い人たちより、ずっと手間取ります。
それでも彼は、目をかがやかせて、先生に質問を続けました。
焼き上がったパンは、少しいびつでした。
彼はそれを、宝物のように両手で抱えて帰っていきました。

この度数の人は、何歳になっても、はじめての世界に夢中で飛びこめるんです。

飾らない素直さとみずみずしさ

この度数の人は、素直な人です。
わからないことは「わからない」、好きなものは「好き」と言える。

場面の女の子は、とても身軽です。
見栄も、肩書きも、失敗したらどうしようという心配も、持たずに水へ手を入れている。
この度数の人の強さも、その身軽さにあります。

大人になるほど、恥ずかしさや計算が先に立つものです。
でもこの度数の人は、心の中にずっと子どもの目を持っている。
だから、いくつになってもみずみずしいんです。

夢中なぶん、ねらいを見きわめないまま手を出して、空ぶりが続くこともあります。
そういうときは、手を入れる前に、水の中をよく見る。
どこに魚がいるかを見きわめる目も、くり返すうちにちゃんと育っていきます。

夢中になれるチャレンジ精神

この度数の人は、夢中になれる人です。
時間を忘れて、ひとつのことにのめりこめる。

その夢中さは、まわりにも伝わります。
君が楽しそうに話していると、聞いている人まで「やってみようかな」と思えてくる。
好奇心は、人から人へ、そっと手渡されていくものなんです。

チャレンジは、上手にやるためのものではなく、知りたいからやるもの。
その気持ちを持ち続けられるのが、この度数の人の才能です。

ちょっとだけクセ

本屋に入ると、ふだん行かない棚の前で、つい立ち読みを始めてしまう。
新しい趣味の道具が、家のあちこちに少しずつ増えている。
心が動いたら、足もついていく。それが君のふつうです。

水の中の魚に、小さな手をのばす女の子。
その目は、もう次の一匹を追いかけています。

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