天秤座1度

場面とキーワード:Marc Edmund Jones『The Sabian Symbols in Astrology』(1953)。一部の場面は、原典の古い呼び方を今の言葉に言い換えています。訳と読みはオトマジカラボのオリジナル。

場面

A butterfly made perfect by a dart through it

一本の矢にとめられて、完璧な姿になった蝶。

ぼんやりした思いを言葉にして、自分らしさを形にする表現者

キーワード

「明確(ARTICULATION):ぼんやりしていた自分が、くっきり形になる」

「自己確立」「表現力」「統合」「言語化」「目覚め」「一貫性」

目指す方向性

  • 自分が大事にしていることを、短い言葉で言えるようにしておくこと。
  • 人に合わせる前に、まず自分の意見を持つこと。
  • 文章、デザイン、話すことなど、考えを形にする仕事を選ぶこと。
  • 散らばった経験をつなげて、自分だけの肩書きをつくること。
  • 誰の前でも、同じ自分でいられる軸を育てること。

シンボルを読む

ぼんやりを、くっきりに変える言語化の力

1度のキーワードは「明確」。
この度数の人は、もやもやしていた気持ちや考えを、くっきりした言葉に変える力を持っています。
「私が言いたいのは、これ」と、ひと言でまとめられるんです。

天秤座は、風のサインの活動宮。
風は人と人のあいだを行き来する言葉や考え、活動宮は自分から新しい季節を始める力のことです。
そして1度は、天秤座30度のいちばん最初。
乙女座で自分を細かく整えてきた人が、はじめて「相手」と向き合う入口です。
人と出会う前に、まず「私はこういう人」という輪郭を決める。
そんな度数なんです。

このシンボルからは、こんな物語が浮かびます。

街の小さな写真スタジオ。
はじめての個展を前にした若い写真家の女性は、壁いっぱいに並べた写真の前で悩んでいました。
どれも好きなのに、全部並べると「自分の展示」に見えないんです。
夜おそく、彼女はノートにひと言だけ書きました。
「光の中の、ひとりの時間」
その言葉に合う写真だけを残すと、百枚が二十枚になりました。
展示の日、その二十枚の前では、何人もの人が足を止めていました。

言葉がひとつ決まった瞬間、選ぶ手が迷わなくなる。

この度数の人は、自分の思いを言葉にすることで、才能をまっすぐ形にできるんです。

ばらばらの自分をまとめる統合の力

この度数の人は、いろいろな顔を持っています。
仕事の顔、家での顔、友だちといるときの顔。
そのどれもを「私」としてまとめていける人です。

場面の蝶は、一本の矢でとめられて、完璧な姿になりました。
ひらひら飛び回っていたものが、一点で定まる。
この度数の人にとっての矢は、「これが私」と決めるひと言なんです。

あれもこれもと迷ったときほど、軸を一本にしぼりたくなる。
そこが、この度数の人らしいところです。
軸が決まると、ばらばらだった経験が、全部つながって見えてきます。

天秤座は、人との関係の中で自分を知っていく星座。
相手に合わせるのが上手なぶん、気づけば自分の色が薄くなっている日もあるかもしれません。
そんな日は、「私は、ほんとはどう思う?」と自分に聞いてみてください。
その答えが、君をまた君に戻してくれます。

一貫した姿で人を安心させる表現力

この度数の人は、言っていることと、やっていることがぶれません。
その一貫性が、まわりの人に安心を与えます。

「この人は、こういう人」とわかると、人は近づきやすくなる。
自分をはっきり表現できる人のまわりには、自然と信頼が集まるんです。

自分の輪郭がはっきりしているから、人のちがいも楽しめる。
天秤座の入口に立つこの度数の人は、そこから、たくさんの出会いへ歩きだしていけます。

ちょっとだけクセ

ランチのお店を聞かれると、つい「どこでもいいよ」と答えている。
相手の好みに合わせているうちに、自分が何を食べたかったか思い出せなくなる。
でも、一度「私はこれ」と決めたら、君は誰よりもぶれません。

一本の矢で、美しい姿のまま定まった蝶。
君の言葉も、君らしさをくっきりと映していきます。

自分の星がどの度数にあるか見てみる → ホロスコープの部屋